唐辛子とは?
ナス科の 一年草 。 南アメリカ の熱帯原産。 日本 には 近世 初期に渡来。高さ60 センチ メートル 内外。夏、葉腋に白色の花を開く。果実の形は細長いもの、丸いもの、大小様々あり、熟すと赤・黄などとなる。一般に辛味が強く、 香辛料 や薬用とする。変種のシシ トウガラシ やピーマンは食用に、 ゴシキトウガラシ は観賞用にする。辛味の強い タカノツメ などは南蛮( なんば ん)辛子・南蛮・ 高麗 胡椒(こうらいごしよう)とも呼ばれる。とんがらし。[季]秋。
(2)「 七味唐辛子 」の略。
朝鮮 には 日本 から持ち込まれたと言う説が強く、 韓国 でもその説を認めている。
トウガラシ(唐辛子)は、
●メキシコが原産のナス科トウガラシ属の一年草でその果実を加工した香辛料も含めて呼びあらわします。熱帯では多年草になり、ピーマンとは同種で、辛味の強い品種から甘い品種まで世界中に
500種以上があります。
●唐辛子属はもともとの中南米原産だが、気候に対する順応性が高く、温帯から亜熱帯にかけて 分布しており広い地域で生育します。
●「赤く長細く辛い唐辛子」で鷹の爪とよばれるものや、「大振り曲状で肩が大きく張り出した」 在来トウガラシ、そしてピーマン、パプリカ、ししとうなどの甘唐辛子に分類されます。
●緑から赤へと熟していく唐辛子の果実は緑のままでも食べることが出来、緑色のものは青唐辛子、熟した赤いものは赤唐辛子と呼ばれています。新鮮な青唐辛子は爽やかな辛味と風味があり、葉っぱも美味しく食べられます。
●タバスコの原料のタバスコペッパーや激辛として知られるハバネロもトウガラシ属の植物です。一般に「唐」(中国)から伝わった「辛子」なので唐辛子の名で呼ばれています。
唐辛子の花草丈は、
●40〜60cm程度で、旬は6月〜9月ごろで白い花を付けます。 花の後に上向きに緑色で内部に空洞のある細長い5cmほどの実がなります。
●果実は熟すると赤くなり、品種によっては丸みを帯びたものや短いもの、色づくと赤以外に、黄、橙、紫、緑などさまざま色になるものもあります。
唐辛子は交配して、
●変種ができやすくレッドペパーのほかにもさまざまな品種があり、ししとうなどの甘い品種は辛い品種と交配ができ、甘い品種を母、辛い品種を父として交配した場合、子の世代に辛い品種からの遺伝のため種子が辛くなることがあります。
●辛味成分(カプサイシン)は種子に多く含まれ、血行を良くして食欲を増進させ、発汗を促す作用があります。
唐辛子の効能
『トウガラシ(唐辛子)』の有効成分は
●辛味のもとでもあるカプサイシンです。トウガラシ(唐辛子)を食べるとカプサイシンが中枢神経を刺激し、副腎皮質から分泌したアドレナリンが血流量を増大するため、身体がホカホカ熱くなって、高い発汗作用があります。
●多くの国々で唐辛子が重用されるのには、その気候的な背景によろところが大きく、メキシコや タイ、四川省など暑い地域では発汗を促すため、韓国など冬に寒冷な地域(韓国も大陸性の気候の影響が強く夏は暑い)では退化しがちな汗腺を開くためで、いずれも発汗による体温調節が目的であると言われています。
『唐辛子』の成分により
●分泌されるアドレナリン量はコショウ、ショウガの約2倍、持続時間は約3時間にも及ぶ場合があるといわれており、こうした活発なエネルギー代謝は、体脂肪の蓄積抑制、血液中の脂肪量減少などのダイエット効果も大いに期待できます。
●唐辛子はビタミンA前駆体であるカロチノイドを豊富に含み、もうひとつの有効成分であるビタミンCが豊富なことから、夏ばての防止に効果が高く、冬はカプサイシンの代謝効果との相乗効果により、感染症にかかりにくくし風邪の予防に有効です。
●さらに殺菌作用があり食中毒を防ぎ、特に暑い地域で多く使われています。また、健胃薬、凍瘡・凍傷の治療、育毛など薬としても利用されます。
●殺菌のほかに除虫の効果もあり、家庭菜園では他の作物と共に植えて虫害を減らす目的で 栽培されたり、食物の保存に利用されるなど好んで栽培されることがあります。
『唐辛子』は
●生のまま食べる場合と、乾燥した後に使う場合とがあり、生の緑色の唐辛子の方が身体には より良いとも言われています。
●胡椒などの他の香辛料と同様、料理に辛みをつけるために使われます。
●しかし、食べ過ぎは胃の粘膜を傷つけたり、気管支の炎症を引き起こす場合もあるため注意が必要です。
●果実を鑑賞するためのトウガラシの品種もあります
唐辛子の調理法
唐辛子は最近
●エスニック料理・韓国料理などが人気化したり、「激辛ブーム」などが起こり注目されるようになりました。以前はせいぜい薬味や香り付けに一味唐辛子や日本特有の七味唐辛子が少量使われる程度でした。
●果実にはビタミンCが多く含まれ、カプサイシンが炭水化物の消化を助け、美容やダイエットに効果があるといわれたため、「マイ唐辛子」(自分専用の唐辛子)を持ち歩く人がいた時期もありました。
唐辛子の辛味は
●口内の「痛覚」であることは科学的に実証されており、ハバネロスナック菓子など痛みを味覚として楽しむ文化も定着しつつあります。
●日本国内で入手できる青唐辛子は生のものを加熱することで辛味が甘味に変化し、乾燥した唐辛子では加熱すると辛味が増す傾向にあります。
唐辛子 は
●小さく切るほど辛味が増します。種のまわりの内壁の部分に強い辛味があるので、あまり辛くしたくない時は丸ごと使いましょう。
●辛味成分は油に溶け出しやすいので、油で唐辛子を炒めて辛味を移してから使う方法もよくとられます。
●低い温度(100度くらい)の時にもっともよく辛味が溶けるので、一気に加熱せずに弱火でじっくりと炒めましょう。
乾燥した唐辛子を
●輪切りにする時は水で戻してから切るとよいでしょう。
●唐辛子には野菜のアクを止める作用があり、タケノコをゆでる時やナスを煮る時によく使われます。
●ゴボウなどの野菜を油で炒めた後で輪切りの唐辛子を他の調味料と一緒に入れると美味しく仕上がります。 キンピラは唐辛子の辛味をうまく生かした料理です。
唐辛子は今では
●世界中の国々で広く愛用さてれていますが、アメリカ大陸発見のクリストファー・コロンブスが1493年にスペインへ最初の唐辛子を持ち帰えり、唐辛子の伝播は各地の食文化に大きな影響を与えました。
●ヨーロッパでは、純輸入品の胡椒に代わる自給可能な香辛料として南欧を中心に広まりました。
●16世紀にはインドにも伝来し、一般に「カレー」と呼ばれる多種の料理の香辛料として 用いられるようになりました。そのほか、特にアジアではタイ料理、韓国料理、中国の四川料理など、 唐辛子の辛さが個性になっている料理が数多くあります。
●韓国では唐辛子が伝わる以前にはキムチは塩漬けが一般的でした。塩だけでは殺菌力が弱く、アミの塩辛などを加えて旨みを引き出す事はできませんでした。現在の深い味わいのキムチやその他の韓国料理は唐辛子の強い殺菌力により魚介類の添加を可能になって、実現したのです。
●唐辛子は各地の気候風土に合わせて様々に変化していく適応性の強い植物だったため、広い地域で栽培できました。それによりわずか200年〜300 年の間に、これほどまでも世界各地の食文化として定着したのです。コショウのように輸入しなければならないものはその地域の生活になじみにくいものです。
七味唐辛子とは
七味唐辛子は
●日本の誇るすばらしいミックス・スパイスです。七味唐辛子には文字通り七つの成分と七つの効能の天然の薬味が入っています。
●1625年に江戸両国橋近くの薬研堀(やげんぼり)で徳右衛門という人物が、漢方薬の配合の手法を参考に、唐辛子を主体に香りのいい6種類の薬味をブレンドして 七色唐辛子(なないろとうがらし)として売り出したのが最初です。
七味唐辛子に
●配合されている7種の薬味の組み合わせは地方や店によって異なり、九種類の薬味を配合しているものもあります。
●薬味の中には健康を維持する上で大切な機能性成分を含み、食品として重要な栄養特性を持っていて、実際に漢方薬として使われているものも多くあります。
●まさに医食同源をコンパクトに実現したすばらしい知恵と言えます。
七味唐辛子に配合されている薬味は
蕃椒(唐辛子)
●辛味が最大の魅力の唐辛子です。その辛味成分は、カプサイシンやカプサイシンの化合物であるディハイドロによります。
●新陳代謝を高め身体を温め血行を良くします。発汗作用もあり炭水化物の消化を促進する働きがあり、ダイエット効果が期待できます。
●その薬効は胃痛、消化不良、水腫、歯痛、痛風、リウマチなどさまざまな病気の治療に用いられてきました。殺菌効果により風邪や扁桃腺炎にも良いとされ、うがい薬にも含まれていました。
●また唐辛子はカロチンやビタミンCやミネラルも豊富に含んでおり栄養学的にみてもひじょうに優れています。
白薑(生姜)
●生姜は乾生姜及び生姜の名称で古くから漢方処方薬として重用されてきました。かぜ薬、健胃消化薬、鎮吐薬、鎮痙薬およびその他の処方で高頻度で配合されています。その芳香成分の恩恵を七味唐辛子も受けています。
●干した生姜は鎮痛、鎮咳、解熱作用が強く、その効果は生のそれより数倍も高いと言われ、 漢方では現在も風邪薬に生姜がよく配合されています。
●風邪の民間療法として、熱湯に生姜と砂糖を加えた生姜湯や生姜酒などがよく利用されています。
●唐辛子と同様に、身体を温める働きのある生姜は色々な薬膳料理に利用され、体力の弱った体に効果を発揮します。
●生姜は内臓の働きを活発にすため夏には食欲増進に、冬には風邪、解熱、鎮痛に、美味しくて身体体に良い辛味として、日本人の食卓に欠かせない香辛料の一つです。
紫蘇(しそ)
●シソ科の一年草でその葉を薬用、食用として利用されています。
●漢方処方用薬としては、鎮咳去痰薬、かぜ薬、その他に配合されます。配合剤(胃腸薬)に芳香健胃薬として配合されることがあります。
●シソの新鮮な葉は ビタミンCや、ミネラル、鉄を多く含み、殺菌、防腐効果があり、昔から着色や香り付けもかねて梅干しに利用されています。
●咳や痰止め、発汗、健胃、整腸、食欲増進など、幅広い効果を有しているため、葉(蘇葉)、 種子(紫蘇子)、茎など全体が漢方でさまざまに利用されています。
●シソ油の精油成分は半分程度がシソアルデヒドで、ほかにリモネン、ピネンなどが 含まれています。
山椒(さんしょう)
●ミカン科。実は辛味、葉は香り、風味豊かな香辛料で、古くから漢方処方薬として重宝されてきました。山椒の葉の柑橘系のすがすがしい香りはシトラネロールというの成分によるものです。
●山椒の辛味成分はサンショールといい、唐辛子や胡椒の辛味成分と同じ種類です。サンショールには麻痺(局所麻酔)作用があるため、青山椒の実を噛むとただ辛いだけではなく舌がピリピリと痺れます。
●中国漢方では、この成分が胃腸を刺激し機能を亢進させるため、食欲増進や消化促進として、 芳香健胃剤に。そのほか鎮痛鎮痙薬、駆虫薬などの処方にも配合されています。
●たれのたくさんかかったあつあつのうな重に山椒をパパッと振りかけて・・。もうたまりませんねぇ。食欲をかき立て、食材の味を最大にひきだし栄養の消化吸収を促進する見事な組み合わせです。
陳皮(ミカンの皮を乾燥させたもの)
●ミカン科のウンシュウミカンの成熟した果実の皮のことで、古い皮ほど効能が高いとされています。
●「陳皮」の「陳」は「老いた」とか「古い」と言う意味で10〜15年ものの陳皮は朝鮮人参より高価とされているようです。
●主成分はリモネンを主成分とする精油で、他にフラボノイド配糖体、ペクチンなども含まれます。漢方処方薬として、芳香性健胃消化薬、鎮咳去痰薬、及びその他の処方に高頻度で配合されます。
胡麻(ごま)
●ゴマ科のゴマ。ゴマには酸化を抑制し、老化を防ぐビタミンEをはじめとしビタミンB1やB2、動脈硬化を防ぐリノール酸、オレイン酸などの不飽和脂肪酸が多く含まれ、血中脂質を調整する効果が高いことが知られています。
●さらに、ゴマ特有の抗酸化物質でゴマリグナンの1つであるセサミノールは人体にとって極めて毒性の高い過酸化脂質を除去して、不飽和脂肪酸の働きをサポートし細胞の老化や癌化を防いでくれます。
●また、ゴマにはカルシウム、マグネシウム、鉄などミネラルを非常に多く含み、骨粗しょう症の予防にも良いとされています。
●黒ゴマは薬用に用いられ、滋養強壮、解毒薬として重用されています。黒ゴマを不老長寿の "君薬" として賞賛し「生命の源である」とする中国最古の医薬書もあるほどです。伝えられる効果もとても多く、栄養豊富なゴマは、自然健康食品として高く評価されています。
麻種(あさのみ)
●クワ科の大麻の種子。スパイスとして食欲増進の他、古代中国では強壮など薬用としても利用されてきました。麻の実はたんぱく質が豊富でごまの約 1.5 倍あるとされておりその重さの30%、脂質28%とハイカロリーです。
●食料事情が悪かった昔では効率の良い食材であったことでしょう。さらに今注目の亜鉛が含まれ、味覚障害、成長障害や皮膚炎予防に効果を発揮し、希少ミネラル分のリンや鉄を多く含んでいます。麻の実の独特の風味が、七味唐辛子の味に深みを与えています。
芥子(けし)の実
●タンパク質の他、カルシウム(100 g 中 1700 mg)などのミネラルも豊富。 古く漢方で、止瀉薬の効能が伝えられている。
青海苔
●のりは海草類の中でもきわだってカロチンが多く(2 g 中に 440 mg)、干しのり1枚(2 g)で ピーマン2個にほぼ匹敵する量のカロチンが含まれています。その他にもビタミンB1、B2、C、ナイアシンも含まれ、食物繊維に富んでいます。
●さらにカルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅なども生体に重要なミネラルも含んでいるため、 食品として重要な栄養特性を持っています。毎日食べると、細胞の老化が抑制されて免疫力も強化されて老化予防に大きな効果を発揮。
こんなにすばらしい成分をもつ薬味たちをふんだんに配合している七味唐辛子は、食欲を増進させ、消化を助け、さらには栄養素を引き出しあうという単 なる薬味としての役割を超え、古くから日本人の健康維持増進に貢献してきた非常に理にかなったスーパー食品だということがお解かりいただけたと思います。
日本代表するスーパーシーズニングをぜひ毎日の生活に取り入れ、家族の健康、自身の健康に役立て美味しい料理を食べながら健康の維持増進をしましょう!














